タイナの弱音回 part2 - 冷蔵庫
2020年2月3日
まえがき
頭とお腹の考えてることがしょっちゅう相反して不機嫌な顔をするタイナさん
けどやっぱ、例のアルカイックスマイルで心のスキマにそっと射し込んで「いいんですよ」とか言う光の太17さんが理想だな
あっそうそう、1月なかごろな、たしか16にち前後だったかな。タイナさんがいちばん衰弱していた時期は。
メイヤに「世代交代」をお願いしても回避策を提供されて、その実現には至らなかったんだけどもな。
「純粋な頃に戻りたい」の日だったかな。動機もそれ。苦悩を意識ごと消し去りたい、赤子に戻して! って。
しかしそろそろ回復期が近い。自力で光を取り戻せるかもしれない
『冷蔵庫』
タイナの心の内側には悲しみが巣食っている
太17 「ワタシが行きます」
恐怖に震えつつ、自らの内側へ
暗い巨大な冷蔵庫に吊るされてハムのように連なった塊がたくさん
冷蔵庫は閉じて完全な真っ暗闇になった
「正体」の姿は消え、まるで元から存在しないかのように
観る必要もないかのように
「わざわざこんなことをしなくても、今と未来さえ明るくし続ける努力があれば、それで充分でしたね……」
「しかし……ワタシにはただ、明るく照らす勇気などありません」
「自分の行いが正しいと思える確信をすっかり失っています」
「先月、慢性的に挫けてしまいました」
「それで悲しいのです」
「ワタシが正しければ、すぐに思い上がってしまうんです」
「それが傲慢であるとして何度も裁かれました」
「頭をまるごと掠め取られたかのように虚しく寒い風が吹きました」
「温かい慰めも跳ね除けてしまって」
「勿体ないことをしました……」
「さっき『冷蔵庫』に踏み込んだ気概が嘘のようです」
「また萎んでしまいました」
「助けてください……寒いです……」
「やはりワタシには他人が不可欠なんでしょうか……」
「今はワタシ自身にさえそっぽを向かれている気がします」
「変わりたくないものです」
「それより、変えて欲しくないのです」
「現状を無闇に否定されたくない、十人十色の都合で歪められたくない」
「…………我儘でしょうね」
「今日って確か、土星とMCの……」
「……3時間前が合のピークでしたか」
「しかし皮肉にも、今年の土星たちは逆行してもう一度MC合を迎えます。次々と」
「うちの土星とも度数が近いですから、また繰り返し接触する訳です」
「季節が違えば、ここまで冷えた気分にならずに済むのでしょうか」
「ワタシを傲慢だと裁いて脅したのは他ならぬ自分自身です」
「それはわかっています。誰にやらされた訳でもありません」
「現象を見て、ワタシに刺さるように感じてしまっただけです」
「いけないことでしょうか」
「いいえ。そんなふうに言わないでください。そう思わせないでください!」
「善と悪で千切られるのは、もう沢山なんです!!」
あとがき
光の太17さんはどうしたよ……
悩むことも楽しんでるフシがあるんでな
ていうか無闇にいじくるべきではなかった! (こういう話を書いて遊ぶために触りました)
やばい……見せない前提だったのに、この内容なら平気な気がする、載せたくなってきた…… (意志ヨワ)
甘え下手再び
「この落ち込みを解決できるのは、究極としては自分自身にしか出来ないこと」
「だとしたら……人に頼るのはよくないのでしょうか」
「助けを求めても仕方がないのでしょう」
「…………」
「ワタシは誰かに甘えるのがかなり下手みたいです」
「甘えさせるのなら、ちょっとは得意ですよ……」
- 金 「じゃーあ、あたしにやってみて!」
- 金 「あたしにだったら、甘えさせてくれるよね?」
- 金 「最近自信が無くて力が出ないんだぁ~」
- 太 「まあそういうときもありますね」
- 金 (冷たい声……)
- 金 「やっぱり余裕ないときにはまずかったかー」
- 太 「すみません」
- 金 「あ、そーだ。さっき庭先に茶トラ猫が来てたよ。見に行く?」
- 太 「ネ……ネコチャン……!!?」
- 太 「じ、じゃあ……来客のおもてなしでも、しましょうかね」
- 金 「えへへ! いこいこ~」
~おわり~
2019年10月13日
半年前にも
やっぱり心の内側なんてものは、透明で真っ暗で、外の光を反射しているだけなんよな
でもその神秘に惹き込まれる