カイツとスズハの水ゼリー
2021年6月17日
カイツの好物
カイツの好物は、スパイス鬼増しカレーと、キンキンに冷やした茶碗蒸し。
暑がりなので冷たい水分を浴びるほどがぶ飲みしたいヤツ。
一方で、滝汗かきながら激辛ものに挑むのも、懲りずに面白がる。
暑がり、水ほしがり、刺激もほしがり、は火星由来の特徴。
冷製茶碗蒸しは火星由来ではないけれど、暑いときにア゛ーーーくっそあちー、バカみてぇに食いてー、とか言いながらわんこそば感覚で大量に平らげてほしい。
お腹壊すスリルもクセになっててほしい。
アイスやプリンは甘くてすぐに満足してしまうので、もっと沢山がっつけるさっぱり系を求める。それで茶碗蒸し。
水の味がするゼリーなら喜ぶだろうか。作るのも簡単だし。トコロテンも選択肢。
とにかく涼感クールダウン。
水味のゼリー
- 水28 「ちょうど良いところに来たわね。これでも食べて涼んでいったら?」
- 火12 「お、こりゃーありがてえ。毎日ホント暑くてさあ」
- 水28 「水ゼリーを試作していたの。何もかけなくても美味しいのよ」
- 火12 「へー。実質ゼラチン味ってこと? そこまで味薄いの、食った気しないじゃん。水飲むだけでよくね?」
- 水28 「私は薄味が好きだからこれでいいの。別の効果もあるし」
- 水28 「カイツの分は、もっとはっきりした風味が必要かしらね」
- 火12 「そーそー。俺そっち系~」
- 水28 「だったら調味料も用意するけど。何がいい?」
- 火12 「豆腐みてーに食えるやつがいいなー。そーだなー。今日の気分はネギラー油ポン酢だ!」
- 水28 「ずいぶんと攻めるじゃない……まあいいわ。待ってて頂戴」
- 火12 「え、あったの?? ひゃっほーう!!」
- 水28 「はい。これでどうかしら」
- 火12 「思ってたよりは旨そうに盛られてんな」
- 水28 「今のは一言多いわよ」
- 火12 「ま、その、なんだ。サンキューな」
- 水28 「こちらこそ」
- 火12 「つーか、そっちはマジでなんも付けねーのな。ただの水味だろ?」
- 水28 「ちゃんと水の味がするのよ」
- 火12 「本当かー?」
- 火12 「いやーごちそうさん。おかげでだいぶ涼んだわー」
- 水28 「ええ。それは何よりで」
- 水28 「ゼリー状だから少量でも長く楽しめるでしょう。水の一気飲みよりも」
- 水28 「とはいえ、ラー油で冷たさも台無しかしら?」
- 火12 「あ!? 冷えてるから逆に相性いいんだっつの!」
- 水28 (火と水、水と油……)
- 水28 (私に限らず、この辺りではそんな現象が珍しくないけれど)
- 水28 (合わないようで、合うときは合う……不思議なものね)
余談
- 火12 「しかしまさか、差し入れくれるとは思わなかったからビックリしたわー」
- 水28 「双子座の方面はあんたが頼りなのよ。これからも……、いえ、これからこそ。しっかり働いてもらわないと」
- 火12 「けっ。なんだよその言い方~」
- 水28 「世間では風の時代、胎魚国では火星の時代が控えている。そんな今こそあんたが必要ってことよ」
- 火12 「あー。それこそお前、太陽の履修がまだ追い付いてねーんじゃねーのかあ? 火星の心配してる場合かよ~」
- 水28 「…………」
- 火12 「へへっ。図星か」